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島への旅

偶然目にした写真の景色に心惹かれて、ゴールデンウィークのお休みに、鹿児島県の喜界島を旅してきました。

喜界島は、鹿児島市から南へ380km離れたところにある、奄美群島のなかの島です。島の周囲は約50km。スクーターをレンタルして、ぐるりと一周しました。

空の色を映して刻々と変化する海の景色もさることながら、島の中央部に続くなだらかな丘陵地も目を引きます。

「明日はあの高台に登ってみよう。」そんなことを考えながら走ります。道沿いには、色とりどりの花が咲き、たくさんの蝶に出会うこともできます。

休憩で立ち寄った静かな海岸で、アオサ採りをしていた女性からおもしろい話を聞きました。昔と比べて、海の位置が下がっているというのです。

「子どもの頃は、いま草付きになっているあのあたりまで海水がきてたよ。あの岩から海に飛び込んで遊んでたんよ。」

いま、その岩を見ると、もう少し潮が満ちたとしても、とても飛び込めそうにありません。

後に知ったのですが、サンゴ礁の隆起によってできたというこの島は、いまでも年間2mmのスピードで隆起を続けているのだそうです。島の高台に立つと、隆起を繰り返してできたという階段のような地形を見ることができます。島の最も高い場所は、約10万年前のサンゴ礁なのだとか。不思議ですね。

島をひとりで巡っていると、島の方が親切に声をかけてくださいました。

「どこから来た?島の道は舗装されてないところもあるから、バイク気を付けて。楽しんでお帰り。」とか「ユリの花がいちばんの見頃よ。阿伝集落の神社にたくさん咲いてるよ。」とか。

島の自然と人のあたたかさに触れることができ、心癒された島旅でした。

宗像オフィス事務局T

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