5月に続いて本のご紹介をします。
今回ご紹介する本は『悪文』(岩淵悦太郎編著)です。
前回ご紹介した本に引き続き(本のご紹介 | 弁護士法人奔流のブログ (bengoshi-honryu.com))、文章について述べている本です。
この本を手に取ったのは司法試験受験のときです。「司法試験受験生必読!」というポップに躍らされて購入してしまいました。
この本の面白いところは、判決文には悪文が多いと言い切っているところです。
言われてみれば、判決文は一文がとても長いです。場合によっては数ページにわたり一文が書かれていることもあります。私は大学生のときから判決文を読んできていますが、いまだに判決文に独自の句読点を打って読むこともあります。慣れていない方にはより難解だと思います。
ただ、かくいう私も「すべてを主張したい」「1から10まで思考過程を述べて説得的な文章にしたい」という思いから、冗長な文章を書きがちです。このブログを書きながら、日々研鑽を、という思いになっています。
この本は、法律的な文章に限った話ではなく、新聞や週刊誌に掲載された実際の文章を挙げて句読点の打ち方などから解説してありますので、日頃文章を書かれる方にはおすすめの本です。
朝倉オフィス 弁護士 坂口裕亮