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NPO法人九州アドボカシーセンター設立20周年記念講演・シンポジウムが開かれました

2024年2月17日、当法人が運営に関わるNPO法人九州アドボカシーセンターの20周年記念講演・シンポジウムが開かれました。

九州アドボカシーセンターは、2004年の法科大学院制度の発足と同時に設立され、法科大学院と連動して、各地の人権課題に取り組む弁護士を系統的に要請することを目的として、九州各県の有志の弁護士や法律事務所の協力のもとに設立されたNPO法人です。

講演会には、憲法価値を実現できる真の法律家・行政官伊藤真先生をお迎えし、司法制度改革の現状と課題・今後の展望について語っていただきました。

司法制度改革の一環である法科大学院制度は、当初、豊かな人間性や感受性、幅広い教養と専門的な法律知識、柔軟な思考力、説得・交渉の能力に加え、社会や人間関係に対する洞察力、人権感覚等を備えた法曹を養成することを目的とし、法学部出身者以外の人材も広く法曹として受け入れようとしていました。しかし、この20年で社会人経験者や他学部出身者の法科大学院入学者は10分の1ほども減少しています。また、弁護士の激増によりそれぞれの弁護士が事務所の経営維持にコストを割かざるを得ず、法科大学院制度の目的であった人権課題への取り組みが下火になりつつあります。

私自身、司法制度改革が始まって以降に弁護士を目指した身であり、伊藤先生のお話を実感を持ちながらお聞きすることができました。豊かな人間性や人権感覚を持った法曹を育成する機会は司法試験までに限られたものではないと思います。私自身、弁護士になって約8年間法律知識だけでなく社会のありようなど多くのことを学びましたし、これからも学んでいくものと思います。

九州アドボカシーセンターは、司法試験を目指してから法曹になってからも継続して人権感覚を持った法曹を育成し続けてきており、今後も活動が発展していくことがより人権擁護、憲法価値の実現につながると思います。

弁護士 坂口裕亮

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