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学習会「気候危機、原発ゼロ運動、ライフスタイル革命」

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 1月19日、宗像コミセンで原発なくそう!九州玄海訴訟地域原告の会しこふむ会の総会と合わせて、代表世話人の岡本良治さん(九州工大名誉教授)に気候危機(変動)問題と脱原発をテーマにおはなしいただきました。
 岡本さんは、エネルギーを消費する労働節約型の発明(自動車、コンピューター、掃除機など)によって体を動かさない生活がもたらされ健康へ悪影響を与えているという視点からもエネルギー消費削減の重要性を説かれ、参加者の皆さんからも活発な意見が出されていました。
 また、社会的問題、地球的問題について目を向けようとしない多くの人の心理を「知らぬが仏」「傍観者」と分析されていて、改めてそうであってはいけないと胸に刻みました。私も小さなことですが、エコバックを使うとか、車を使わずなるべく歩くとか、暖房を使わないなどできることを引き続きやっていきたいと思います。
 以下岡本さんのお話を少しご紹介します。

・WMO(世界気象機関)は、2019年は世界の平均気温が観測史上2番目に高かったと発表した(過去最高は2016年)。10年間平均は1980年代以降過去最高を更新し続けており地球温暖化の進展を裏付けている。産業革命前と比べると世界で1.1℃上昇した。
・現在の極端気象(雪不足、オーストラリアの森林火災など)は、気温の上昇が原因とは断定できないものの、自然変動では説明ができず、大気中CO2濃度の上昇と気温上昇が連動していることからすれば気候変動が関係しているといえる。
・IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が2018年10月に公表した特別報告書によれば現在の進行速度では、2030~2050年に1.5℃に達し、これを抑制するには社会のあらゆる側面において前例のない移行が必要で、2030年までに45%削減、2050年にはゼロにする必要があり、メタンなどの排出量も大幅に削減する必要がある。
・原発は補助電源としてほぼ同じ電力規模の石炭火力発電を必要としていること(石炭火力発電は世界のCO2排出量の約30%を占める)、一次エネルギーに原発の占める割合は日本国内で10%以下であるなど原発は気候変動対策の柱にはならない。そのほか過酷事故の高リスク、安全対策による価格上昇、放射性物質の環境への拡散等の問題もある。
・脱炭素化、気候変動への対応はエネルギー、消費の削減、エネルギー高効率化、再生エネルギーの導入の加速化が必要。
・脱炭素化は、これまでのエネルギー高依存社会、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会とライフスタイルを否定する意味で産業革命のリセットともいうべき大変革。気候変動への対応はエネルギー、土地利用、都市経営、ライフスタイルなど社会のあらゆる分野に複雑に関連しそのすべてを動かさないと問題は解決できない。
 
 気候危機(気候変動)問題に対し、個人にできることは限られていて社会全体のCO2削減に向けた取り組みが必要ですが…何か生活の中で工夫されたり取り組まれていることがあればぜひ教えていただきたいです♪

弁護士 小出真実(宗像オフィス)

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