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粕屋オフィス相談室より(手続のご紹介)~債務整理編その④

相談内容・・・勤続15年のサラリーマンで、毎月の手取りは28万円ほどです。

数年前に自宅を購入し、住宅ローンは毎月8万円支払っています。

それまで住んでいた借家の家賃も8万円だったので、住宅ローンも余裕で支払えるだろうと思っていたんですが、給料が減ってしまい、住宅ローンの支払が苦しくなり、生活費や住宅ローンの返済のために、借金をするようになりました。お金を借りることへの抵抗感がなくなってしまったこともあり、取引先や同僚と飲みに行くことも増え、住宅ローンの返済に加え、借金の返済額も大きくなりました。こんな生活を3年ほど続けていたのですが、ついにどこからもお金を借りることができなくなり、借金は総額700万円まで膨れ上がってしまいました。妻と子ども2人がいるのですが、妻にはせっかく買ったマイホームを手放したくない、子どもたちも転校させたくないと言われています…。

マイホームに住み続けながら、借金を整理することはできるでしょうか。

 

(本ブログ4/19付の続きです)

個人再生申立のご依頼をいただいた場合には、まずは、全債権者へ受任通知を発送し、住宅ローン以外の返済をストップします。ここで破産手続と異なるのは、「住宅ローンは支払継続」「その他の債務は支払停止」ということです。

その後、家計表を作成してもらいながら、毎月余裕をもって返済に充てることが可能な金額を算出し、並行して、住宅ローンを除いた債務の総額がいくらなのか、お持ちの資産の価値(自宅、自動車、生命保険など)を算定します。

毎月余裕をもって返済に充てることが出来そうな金額と返済総額(総債務額の5分の1の額又は総資産額のいずれか大きい金額)を算出して、分割弁済していくことが実現可能であるか検討していくこととなります。

このように個人再生は、ご依頼いただいて以降、分割弁済が可能であるか否かを検討していくこととなりますので、検討の結果、個人再生ではなく、他の債務整理(任意整理や破産)へ方針変更することもあります。

マイホームは残したまま借金の整理をしたい、個人事業を継続したまま借金の整理をしたいという方は、まずはご相談ください。

弁護士 松嶋 健一(粕屋オフィス)

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