この週末、先日NHKで放送された写真家石川直樹さんの特集番組の録画を見ました。石川さんのことは、雑誌に掲載されていたヒマラヤの神々しい山々の写真を通して知り、近年の8000メートル峰全14座登頂への挑戦を、彼のSNS発信などを見て応援していました。今年10月、石川さんは、最後の8000メートル峰・シシャパンマに登頂して、全14座登頂を達成されています。
番組は、石川さんの冒険や写真に対する思い、相棒ともいえるシェルパの死(石川さんの山行きとは別の山の事故で亡くなったとのこと)についての思いなどが丁寧に描かれていて、よいドキュメンタリーでした。再放送の機会があれば、ぜひご覧ください。
画面に映る白い峰やどこまでも青い空、山麓の村の風景、カトマンズの喧騒をみながら、私は、自身の2年前のネパール旅のことを懐かしく(少し苦味も伴って)思い出していました。こちらに入所する前のことです。
旅では、シェルパ族の青年フラさんがサポートしてくれました。フラさんは日本で2年間ほど働いたことがあり、やさしい日本語でコミュニケーションをとることができました。登山ガイドとしての経験は浅いものの、とにかく強い、そして優しい青年でした。石川さんの挑戦には遠く及ばないものの、慣れない異国の地での生活、標高が上がるにつれ薄くなる空気、砂埃、乾いた寒さに日々弱っていく私をいたわり、時に叱咤激励し、助けてくれました。彼のおかげで、「エベレストをこの目で見る」という目的の場所までなんとか辿り着くことができました。
20日間近く一緒に歩きましたから、フラさんとは道中いろいろな話をしました。彼が、「日本はよい国。いつかまた日本で働きたい」とよく話していたことを思い出します。ガイドの仕事は不安定で、技術を身に付け、経験を積んで、高所登山に同行するようになれば高い給料を得ることはできるものの、その分、命の危険を伴う厳しいものだからです。
帰国後も時折、フラさんからご家族の写真とともにLINEのメッセージが届きます。
「T san ogenki deska? watasi wa genki des」と。
久しぶりにネパールの友人にメッセージを送ってみよう、そして、またいつかネパールを訪れようと思った週末でした。
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