新型コロナウィルスの流行で大きく生活が制限される日々が続いています。他方で、一昨日(5/11)、茨城県沖を震源とする地震が発生しました。幸い、この地震で大きな被害は出ていないようですが、災害は新型コロナウィルスの収束を待ってはくれない、ということを改めて痛感したところです。
もし、今災害が起こってしまえば、従前どおりの災害支援では避難所等で新型コロナウィルスの集団感染が強く懸念されます。そのような中、東京都江戸川区が「新型コロナウィルスの流行中に大地震が発生したら」というタイトルで、区民に対して呼びかけをおこなっています。
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e008/bosaianzen/bosai/jijo/imadekirukoto.html
当法人が支援する「九州北部豪雨朝倉被災者を支える会」としても、新型コロナウィルスの流行中に災害が発生した場合における災害支援の在り方について、政府・自治体に政策提言ができないかと検討を重ねているところです。
この問題は、新型コロナウィルスの感染予防と災害から被災者の生命・財産を守るというどちらも非常に重大な利益を天秤にかけるような形になってしまうため、とても悩ましい問題です。
まだまだ、明確な結論を出せる段階にはありませんが、まず言えることは「在宅避難」ができるように、可能な限り準備をしておくことは必須でしょう。食料品や飲料水、マスクや消毒液の備蓄、ご自宅の耐震化など、従前提唱されてきた防災対策を今まで以上に徹底することが求められると思います。
弁護士 坂口 裕亮(朝倉オフィス)