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祖母の被爆体験記~連載②

8/6付け本ブログの続きです。

私は被爆2世です。

父が生後4ヶ月のころに爆心地より4.5㎞の長崎市内の自宅にて家族で被爆したそうです。

当時の混乱で被爆者認定は受けていませんし、当然、父には被爆時の記憶はなく、今となっては当時の様子を知る父方の祖父母に話を聞くことも出来なくなりました。

母方の祖母も同じく被爆者です。原爆投下75周年を迎えるにあたり、減少する被爆体験者に代わって、今回はその祖母の被爆体験を残します。

 

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3 終戦、その後

終戦は玉音放送により知った。はっきりと全ての意味は分からなかったが、どうやら戦争に負けたということだけは理解した。当時の噂で、女、子どもはアメリカ軍に見つかれば、酷い目に遭わされ殺されると聞いていた。そのため終戦直後2、3日は、母と、森や人気のない場所を、目に見えない敵に見つからぬよう隠れ潜んだ。その間母と、「どげんしょうかねえ。」と今後を案じた。

その後もしばらくは疎開先の親戚の家に身を寄せていた。田舎だったためか、当時にしては比較的米などの貯えのある家だったが、戦争で充分に物資のない時代、母と二人、肩身の狭い思いでそこを過ごした。その家には、余所から蓄えを恵んでもらいに来る人もいたが、明日どうなるかもわからない時代に、余所様に恵むような心の余裕などなかったのか、余った米には虫が湧き、なんとも言えない饐えたような臭いが漂っていた。

 

―その時のことを祖母は、「時代がそうさせたとやろ。」と言っていた。―

 

長崎市内の自宅に帰り着いたのは、終戦を迎え1ヶ月が経ってからだった。自宅に戻ってみると、家のガラスはすべて割れ、家具や瓦もずれている。畳の繊維が爆風によってすべて峙って、雨漏りのために家の中にはきのこが生えて腐れており、とても靴を脱いで上がれる状態ではなかった。その為、やっとたどり着いた家の中のものは畳も家具も全て捨て、しばらく何もない床板の上で過ごすこととなった。

そんな状況から、ひとつずつ生活を建て直していった。

以上

 

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祖母は、帰り着いた故郷で祖父とともに開いた商売を晩年まで50年以上続けて、戦後の復興に貢献した一人だと、私は誇りに思っています。そんな祖母は自ら戦争を語ることはおろか、メディアで戦争や原爆の話題を見聞きすることさえ嫌っていました。私に被爆当時の話をしてくれたのも、晩年に近い年の93歳のころでした。当時を語る被爆者が高齢化により少なくなっていく現状の中、国の被爆体験を残す事業に協力することになり、被爆後70年を経て、ようやく当時の体験を残しておくこと決意をしたのだと思います。祖母ら被爆者の被爆体験は、長崎市の平和祈念館で閲覧することが出来ます。

私たち日本人の現在の平和な生活は、当時の犠牲とそれを乗り越え再建してきた人たちが積み重ねてきた努力のうえにあるものです。

現在、コロナ禍で戦っている、今を生きる私たちも、目に見えない敵の恐怖に脅かされ、心身ともに蝕まれていることがあるかもしれません。しかし、あの凄惨な原爆から復興してきた祖母たちのように、私たちはこれを乗り越え新しい未来をひとつずつ構築出来ると信じています。

 

コロナ禍の中、最前線で戦う皆様ありがとうございます。私たちの事務所はテレワークやこまめな消毒などで自分たちに出来ることからコロナ禍と戦います。まだまだ先は見えませんが、明るい未来を信じて頑張りましょう!!

 

本部オフィス(福岡市東区) 事務局S

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祖母の被爆体験記~連載①

私は被爆2世です。

父が生後4ヶ月のころに爆心地より4.5㎞の長崎市内の自宅にて家族で被爆したそうです。

当時の混乱で被爆者認定は受けていませんし、当然、父には被爆時の記憶はなく、今となっては当時の様子を知る父方の祖父母に話を聞くことも出来なくなりました。

母方の祖母も同じく被爆者です。原爆投下75周年を迎えるにあたり、減少する被爆体験者に代わって、今回はその祖母の被爆体験を残します。

 

本部オフィス(福岡市東区) 事務局S

 

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1 自身について

大正9年生まれ。父親、兄二人は、結核などの病気により戦前に若くして他界。その後は母親と二人、爆心地より5㎞の長崎市内の自宅にて生活していた。

2 原爆投下前後の足取り

戦争が終わりに近づき激化したことから、佐賀県鹿島市に母が疎開した。

昭和20年8月8日の夕方、疎開先の母に着替えを持って行き、その日はそのまま疎開先に宿泊した。

昭和20年8月9日11時2分、「ドーン」という大きな音と共に衝撃を受ける。「なんやろうか。」と母と心配しあったが、すぐには情報が入らない。しかしその日のうちに、長崎市に大きな爆弾が落とされたと人づてに聞いた。

昭和20年8月10日、自宅や勤務先の会社が心配になり、身を案じて引き留める母を残し汽車で長崎市へ向かった。途中で汽車から降りて草むらに隠れるようなこともありながら、汽車で行けたのは長崎市の道ノ尾駅まで(爆心地より3.8㎞)。仕方なくそこで下車し、駅員には行かないほうがいいと言われたが、自宅に向かって線路伝いに歩き出した。

爆心地に向かうにつれ、周囲に目を向けることも憚られるほどの地獄のような惨状が広がっていった。汚れたような、酷い怪我や火傷をした人が列をなして徘徊していた。うずくまり、倒れ、生きているのか死んでいるのかも分からない担架に乗せられた人がそこら中に並べられた光景を目の端に、もはや道とは言えないみちを、熱気と臭気で気分が悪くなりながら、なるべくその光景を目に入れないよう、耳に入れないように下を向いて目的地の自宅を目指した。

やっとの思いで大橋(爆心地より1㎞)の手前まではどうにか辿り着いた。が、あまりにも果てしなく続く惨状に、ここから先は行かないほうがいいと言われたことで、急に恐ろしくなりその先を進むことを断念して再び下車した道ノ尾駅へ引き返した。

道ノ尾駅で帰りの汽車に乗ろうと待ち続けるも、「怪我人が先!元気なものはあと!」と汽車が到着する度に言われ続け、早く母の元に戻りたいのになかなか乗車出来ない。そうこうして何台も汽車を見送り、すっかり日も暮れたころに、旧国鉄の知り合いの名前を出して懸命にお願いしたところで、ようやく一番最後の車両に乗り込むことができた。

しかし、その車中でも周りは包帯を巻いた酷い怪我や火傷を負った人ばかり。自身には目立った怪我もないことで、一層居心地が悪く、ここでも何も目に入らぬよう、耳に入らぬよう悪臭と混雑のなか、身を小さくして到着駅まで過ごし、どうにか疎開先の鹿島に帰り着いた。

~次回、「3 終戦、その後」をご紹介します~

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ふるさとWish~今週、新宮町・久山町!

地元民放のKBC九州朝日放送が、福岡県内60市町村を巡回し、1週間にわたって現地に「張りつき」、朝夕の情報番組や番組間のスポットを通じて、名所・名店、学校など各地の魅力を届けてくれています。

昨2019年1月にスタートして、今年3月に1巡しましたが、6月から、「2周目」がスタートしており、2周目は、隣接する2自治体ごとの紹介となっているようです。

今週8/3~9は、6/15~21に紹介された粕屋町・篠栗町につづいて、糟屋郡の新宮町・久山町が紹介されています。

久山町にある大きなショッピングモールは有名ですが、そこから、ほど近いところに「猪野川(いのがわ)」が流れています。とても澄んだ川で、子どもが幼少の頃は、保育園の遠足やグループで、川遊びやセミ取りなどをして楽しんだところでもあります。テレビで流れる映像をみながら、久しぶりに足を運んでみようかと思っているところです。

コロナの感染再拡大傾向は心配ですが、外出に十分な予防と心構えで、皆さんも、しばし涼みに行かれてはいかがでしょうか。

 

明日は、広島に原爆が投下された日。平和について考える日です。

本ブログでは、職員が語り継ぎたい被爆体験記をお届けする予定です。

 

粕屋オフィス事務局

 

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8/8「種苗法改定から見える食と農の危険性」勉強会のご案内

※8月8日の勉強会はコロナ感染拡大防止のため中止となりました。また開催となった際にはお知らせいたします。

 

皆さんは、「種苗法」という法律を、ご存じでしょうか。

「種苗法」は、農産物や園芸植物の特許制度と、たねや苗の流通ルールを定めた法律です。私も含めて農業関係者でない一般の人にはなじみがなく、知らない方も多くいらっしゃるかと思います。

この種苗法の改定案が、コロナ禍の通常国会で提出されたものの、強行採決が見送りとなり、継続審議となっています。

種苗法の改定案は、これまで農家に認めていた種苗の自家採種を原則禁止にするという(=自分の畑でとれた種を翌年使ってはいけない)大きな方針転換を伴う改定案で、これまで複数の自治体の議会において、種苗法改定に反対の意見書を国へ提出するよう求めた請願も採択されています。

種苗法の改定によって、私たちの食の安全安心が脅かされるのではないか、そう危惧された福津市民の方と福津市議の方が中心となって福津市内で種苗法改定の学習会を開催されています。

その第2回の学習会に講師として参加をさせていただくことになりました。詳細は以下のとおりです。

日 時  8月8日(土) 10時~12時(開場9時50分)

場 所  福津市中央公民館研修室1(2F) 福津市手光2222

参加費  300円(会場費として)

内 容  種苗法改定から見える食と農の危険性~こどもの健康と未来を守るために~

 

私からは、種苗法の改定の内容とその背景、先立つ種子法の廃止などについて簡単にお話をさせていただく予定です。

「食の安全安心」には詳しくないのでそのあたりのお話はできないのですが、学校給食の残留農薬について検査を実施しその改善のために教育委員会との話し合いをすすめている農事組合の方やその他参加者の方より、食の安全安心という観点からお話をいただけるそうです。

 

当日は、参加者の方と一緒に食の安全安心、子どもたちに残したい日本の農業や農産物について考える機会にしたいと思います!コロナ対策もされているそうなので、関心、興味をお持ちの方はお気軽にご参加ください。

 

弁護士 小出真実(宗像オフィス)

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福島原発事故被害救済九州訴訟の第1審判決が言い渡されました

6/24、福島第一原発事故を受けて九州に避難をされた方々への賠償を求めて提訴をした「福島原発事故被害救済九州訴訟」の第1審判決が言い渡されました。

被告は、国と東京電力ホールディングス株式会社です。

福岡地方裁判所は、国の責任を否定しました。その理由の一つとして万全の津波対策を執るには経済的に限界があったということを挙げています。裁判所は大きな勘違いをしていると思います。万全の津波対策が執れないのであれば、原発を稼働させること自体が問題ではないでしょうか。ひとたび原発事故が発生してしまえば取り返しのつかない被害が生じることは自明だったはずです。

また、裁判所は東京電力の責任は認め、一定額の賠償金の支払いを命じました。しかし、その金額は、避難者の方々が長期にわたって被ってきた甚大な被害を真正面から受け止め評価したものとは到底言えません。

ただ、ここで判決への批判を述べても何かが変わるということはありません。私自身、避難者の方々の被害実態、切実な想いを十分に裁判所へ届けることができなかったのではないかと反省しています。

この反省は必ず控訴審で生かし、原告の皆さんだけでなく広く避難者の救済の道が開けるよう努力していきたいと考えています。

皆様におかれましては、可能な範囲で構いませんので、ご厚志(カンパ)を賜りたくお願い申し上げます。ご支援、ご協力をいただけますと幸いです。カンパの際は、下記口座あてお願いいたします。

弁護士 坂口 裕亮(朝倉オフィス)

 

【カンパ振り込み先】

福岡銀行 赤坂門支店 普通預金  2058006

九州避難者訴訟 会計 近藤 恭典

キュウシュウヒナンシャソショウ カイケイ コンドウ ヤスノリ

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今週7/18、臨時の土曜相談日です(粕屋オフィス)

粕屋オフィスでは、毎月、定期的に休日相談を実施しており、主に月2回程度の土曜日、事務所を開設しています。

今月の予定は、7/11(土)と7/25(土)でしたが、今週7/18(土)も臨時でご相談をお受けいたします。

7/18(土)10~15時(4名様まで、最終受付14時)

時間帯によっては空きもありますので、相談御希望の場合は、前日の17時までにお電話にて御予約ください。

次回休日相談は、7/25(土)の予定です。

粕屋オフィス092-719-0885

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レジ袋有料化

昨年、消費税増税に伴い導入されたキャッシュレスポイント還元事業が、6月末で終了しました。赤いポスターが目印で、至る所で目にしたものでした。

代わりによく見るようになったのは、プラスチックごみ削減のためのレジ袋有料化の張り紙でしょうか。以前からスーパーでは有料としている店も多かったですが、コンビニやドラックストアでもその対象になりました。

ふらっと立ち寄ったコンビニで、「袋持ってない!」と思い出し、数円払うことが度々。わざわざ袋を買うのは勿体ないと思い、手に持ったまま持ち帰るなんてことも。こんな時、小さく折りたためるバックを1つ、常に鞄に入れておくと便利ですね。

ソーシャルディスタンスやマスク着用が新しい生活様式として定着しつつありますが、「お出かけの際にはエコバック」も当たり前になっていくのでしょうか。環境に優しい行動を心掛けたいと思います。

本部オフィス(福岡市東区) 事務局K

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粕屋オフィスに異動いたしました

本年1月の本部オフィスでの勤務を経て、本日7/1より粕屋オフィスへ異動となりました。本部オフィスでの勤務に引き続き、一人でも多くの方の手助けになれるよう、自己研鑽に励みつつ、精一杯頑張っていきたいと存じますので、引き続きの御指導・御鞭撻をお願い申し上げます。

弁護士 花田弘美(粕屋オフィス)

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粕屋オフィス 開設1周年

粕屋オフィスは,お陰様で,今月,開設1周年を迎えました。

これまでの皆様方のご指導とご支援に,感謝申し上げます。

この1年間,まずは,かすや地域の皆様に当オフィスの存在を知っていただけるよう,そして,いつでも,どなたでも駆け込める身近な法律事務所になれるよう,様々な形で情報発信を行ってまいりました。

また,事務所にお越しいただくのをお待ちするだけでなく,地域に足を運ぶことを大切にして,巡回・出張相談などを定期的に実施してまいりました。

少しずつではありますが,JR原町駅前に法律事務所があるということを知っていただけたのではないかと思います。

さて,開設2年目は,この1年間の経験を土台にして,さらに地域に根ざした活動を実践するために,本部より女性弁護士を補充し,弁護士複数体制で臨む予定です(7月着任予定)。

複数体制にすることによって,様々な視点からの検討が可能となり,これまで以上に迅速で柔軟なリーガルサービスを提供出来るものと確信しております。

今後とも,ご指導の程,よろしくお願い申し上げます。

 

弁護士 髙本 稔久(粕屋オフィス)

 

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今週6/27、土曜相談日です(粕屋オフィス)

粕屋オフィスでは、休日相談として、今週6/27(土)のご相談をお受けしております。

6/27(土)10~15時(4名様まで、最終受付14時)

時間帯によっては空きもありますので、相談御希望の場合は、前日の17時までにお電話にて御予約ください。

次回休日相談は、7/11(土)の予定です。

なお、粕屋オフィスでは、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、下記の対策を講じて相談をお受けしております。
・接触の機会を可能な限り減らすために、面談時間を通常より短くし、効率よく進めるために、予約時に概ねの内容をお聞きした上で面談にお越しいただくようにしています。
・面談相談時は、飛沫による感染を防止するため、換気扇を使用または窓を開放するなど換気に努めています。
・また、面談時の面談者間の距離を一定程度離し、また机上にアクリル製の対面パネルを設置しています。
・相談室には、除菌用のスプレーやウェットティッシュを備えておりますので、ご自由にお使いください。

粕屋オフィス092-719-0885

 

(↓朝倉オフィスの花壇より)

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