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Monthly Archives: 2月 2020

「どこまできてる?日本の監視社会」~1/25九州アドボカシーセミナー開催のご報告

1月25日、NPO法人九州アドボカシーセンターの企画で、武藤赳明弁護士(日弁連・情報問題対策委員会副委員長、姪浜法律事務所)を講師にお招きし、「どこまできてる?日本の監視社会」というタイトルでお話を伺いました。

武藤弁護士はこれまで住基ネット訴訟やグーグルストリートビュー違憲訴訟において弁護団の中心としてプライバシー保護問題に取り組まれるとともに、日本弁護士連合会の委員の一員として継続的に監視カメラや顔認証システムの問題にも取り組まれ、ドイツなど諸外国へも調査に出向かれているなど、その分野の第一人者として新聞などのメディアの取材を受けられています。
まず、EUや諸外国では、プライバシー保護の問題として現在顔認証システムの限界が議論されているところ、日本ではようやくターゲティング広告が注目されるようになり、これからマイナンバーカードが推進されているような段階で、日本の問題意識や諸制度は諸外国よりもかなり遅れているという現状を紹介され、それは私たち市民がIT問題をよく理解していないことが原因と指摘されました。
情報流出という点に関しては、情報管理の不備で世界各地の監視カメラの映像がリアルタイムにインターネット上で閲覧できるようになってる外国のサイトをご紹介いただき(もちろん日本の監視カメラ映像も複数ありました)、適切な情報管理ができていないと情報が世界中に流出してしまう怖さを実感することができました。
そのような中、警察の捜査では顔認証システムが徐々に使用されるようになっていて、昨年10月東京の渋谷センター街で発生した軽トラック横転事件の被疑者特定には顔認証の手法が使われるなど、社会の監視化はすすんでいるとのことでした。
政府がすすめるマイナンバー制度についても、世界では、顔認証が主流になっているのに対して時代遅れで、無駄な事業ではないか、よく分からないまま進められているのではないかとも批判されていました。
最近政府が「プライバシー」や「個人情報」を盾に国民に重要な情報を公開しない姿勢については、民主主義国家はまずは情報の透明性を確保するのが原則であると言及されました。
EUではプライバシー保護に手厚く、原則として生体情報の収集、プロファイリング規制を禁止していることなどを紹介され、その根底には過去の国家的過ちに対する反省があり基本的人権を徹底的に擁護する立場がとられているとのことでした。

私自身もITに疎く、その仕組みが分からないままcookieやクラウドなどを使っていましたし、お話を伺う前は「監視社会」という言葉もピンときていませんでした。まさに武藤弁護士がおっしゃる「わからないから議論もできない」、思考停止状態に陥っていたことを反省しました。
武藤弁護士のお話を聞いて技術の発展とともに新たな監視化がすすんでいるということがよくわかり、民主主義国家を守るために情報流出、プライバシーの問題について学び、真剣に考え、便利さの反面社会全体としてどこまでが許容範囲で快適に過ごせるかを議論しないといけないとの思いを強くしました。

弁護士 小出真実(宗像オフィス)

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年金は今後減り続くのか?~連載②~

(本ブログ2/13掲載分のつづきです)

*なお、本稿は、「いきいき健康第83、84号(2019年11月、2020年1月)」(福岡医療団発行)にも掲載されたものです。


少子高齢化問題の抜本的見直しを
少子高齢化は、自然現象によって起こった問題ではなく、かなり以前から指摘されてきた問題です。「高齢化」は経済の高度成長期を支えてきた団塊の世代が65歳以上の年金受給世代になってきた結果であり、年金の積立金を何百兆円に増加させてきた世代です。
その人々が年金受給世代になり年金財政が苦しいからといってその金額を減らすのは国家的詐欺であり、膨大な積立金を計画的に取り崩すことによって対応すべきです。それでも積立金が枯渇することはないというのが専門家の意見であるす。ましてや、株式などリスクが伴う運用など絶対にするべきではありません。
一方、「少子化」は派遣など非正規雇用などを進めてきた政府・大企業のこの間の労働政策がその背景にあり、政府の無策によって今日の深刻な事態を招いたともいえます。
安心して子供を産み、そして子育てができる政策-住宅や教育・医療・介護そして東京等大都市一極集中からの転換など-あらゆる政策を総動員して少子化に歯止めをかけなければ日本は国が滅びかねません。
大企業が内部留保をため込み、所得の格差がますます拡がるような政策(消費税を増税し、防衛費を増強するのも同様の政策)を政府が続ける限り、この国に未来はありません。

若者に将来の希望を
最後に、年金制度に関していくつかの当面の政策を提言します。
①非正規雇用の正規雇用化をすすめ社会保険の加入を促進させ将来の安心を一歩でも前進させること、
②高額所得者の厚生年金保険料負担の上限を健康保険料並みに上げて、保険料収入の増加を図ること、
③そしてより根本的には、最低保障年金制度を確立して、将来国民年金制度は廃止すべきです。

国民年金は満額でも40年間納付しても月額6万5千円であり、生活保護費の約半分に過ぎません。現在、多くの若者が国民年金の月額保険料(月額16410円)の納付の困難に直面しています(免除・未納を合計すれば全体の約4割)。そのお金があれば教育や子育て費用に使った方がより有益といえます。
税金による最低保障年金制度の確立で、毎年数兆円の予算はかかりますが、生活保護費の今後の増加の現状を考えると将来相殺できる額であり、何よりも若者に将来の希望を与え、日本経済の活性化にも役立つ最も効果的な少子化対策だと考えます。
(おわり)

社会保険労務士 木下 淑文(本部オフィス・福岡市東区)

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3.14『福島は語る』かすや上映会に向けて②

上映会まで、あと1か月
 上映会まで、あと1か月となりました。
前回印刷したちらしも残り少なくなりましたので、すぐ増刷し、実行委員、協賛各団体の協力をいただきながら、新聞・会報等への折込や配布等により案内をさらに広げています。
後援いただいた糟屋郡の各町、教育委員会にもちらしをお届けしておりますので、かすや地域のお住まいの方、お勤めの方々にぜひ、足を運んでいただきたいと思います。

公式ホームページも御覧ください
「福島は語る」は、公式ホームページがあります。事前にホームページを御覧いただいた上で、上映会にお越しいただくのも良いかもしれません。

 公式ホームページ http://www.doi-toshikuni.net/j/fukushima/

ちらしの配布に御協力ください
案内ちらしの配布に御協力いただけます場合には、当事務局まで御連絡ください。お届けいたします。

粕屋オフィス事務局

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年金は今後減り続くのか?~連載①~

*本稿は、「いきいき健康第83、84号(2019年11月、2020年1月)」(福岡医療団発行)にも掲載されたものです。


深刻な年金問題~将来の安心をどう維持するのか

 老後資金に平均2000万円不足するとの金融庁の発表以来、年金問題への関心が高まったように思われます。2000万円という額も後述するマクロ経済スライドを考慮していない額で、それが続けば3000万円以上になると指摘する専門家もいます。
 しかも、そもそも2000万円という額は夫65歳、妻60歳の時点で夫婦が合計22~23万円の年金を受給している世帯が基準(今後30年生存)になっています。年金受給額がそれより少ない世帯はさらに深刻になります。


少子・高齢化問題を理由に減らされ続ける年金

 政府・厚労省はこの間、少子・高齢化を理由に年金受給額を様々な仕組みを作って減らし続けてきました。
 厚生年金は、以前は60歳から(女性は55歳)支給されていました。経過措置を経て数年後には男女とも完全に65歳支給になります。年金の計算式も若い人ほど少なくなるよう乗率を調整しており、財政検証、マクロ経済スライドなど一般の人にはわかりにくい用語を使って真綿で首を絞めるようなやり方で年金額を減らし続けています。勿論、国会での諸手続き(法改正)を経て、即ち、自公政権が長年選挙で多数を占めてきた結果とも言えますが、果たしてやむを得ない現実だったのかを検証してみる必要があります。一つが少子高齢化の問題であり、もう一つが積立金の運用の問題です。
 最近、大きく取り上げられるようになったマクロ経済スライドも少子高齢化の問題が背景にあります。高齢者が増加し年金受給者世代が増える一方で、保険料を納付すべき若者世代が減少すれば年金財政が成り立たなくなり持続可能な年金制度が維持できなくなります。
 従って、本来物価が上昇したら年金額も同じ割合で上げるべき(物価スライド制)なのに、一定の調整率(0.9%)を減額して計算し、それを2043年まで続けるというのがマクロ経済スライドの本質です。
 その結果、基礎年金(国民年金)が本来もらえる額の3割カットされ、満額6万5千円が約2万円削られます。本当に恐ろしい仕組みです。

(次回につづく)


社会保険労務士 木下 淑文(本部オフィス・福岡市東区)

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今週は土曜相談日です(粕屋オフィス)

粕屋オフィスでは、休日相談として、今週2/15(土)のご相談をお受けしております。

2/15(土)10~15時(4名様まで、最終受付14時)

時間帯によっては空きもありますので、相談御希望の場合は、前日の17時までにお電話にて御予約ください。

次回休日相談は、2/29(土)の予定です。

粕屋オフィス092-719-0885

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今週2/14、須恵町巡回相談です(粕屋オフィス)

粕屋オフィスでは、事務所での相談のほか、糟屋郡内の各町を定期的に巡回して相談をお受けしています。
今週は、

  2/14(金)13時~15時 須恵町・地域活性化センター(オイコス)

で相談会を実施いたします。相談は無料です。
高齢者や障害をお持ちの方、または交通の便が悪い方等、ぜひ、この機会に御利用ください。
相談御希望の場合は、前日17時までに当オフィスまでお電話にて御予約ください。予約なしでもご相談可能ですが、予約が入っている場合にはお待ちいただくことがあります。予め御了承ください。
なお、巡回相談の場合の相談時間は30分となります(最終受付14時半)。

次回、巡回相談は、2/28(金)志免町を予定しています。


相談予約・お問い合わせは粕屋オフィスまで
092-719-0885(予約受付時間9~17時)

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弁護士生活一か月

 勤務開始から早一月が過ぎました。弁護士生活には慣れましたが、満員電車に慣れるにはまだまだかかりそうです。
 さて、いくつかの医療事件に関わらせてもらっていますが、これが思いのほか大変です。薬剤ひとつをとっても、何の薬なのか、副作用は何か、禁忌併用はあるのかないのか等々調べる必要があり、資料があればいいのですが、中には資料がないものもあり・・・。
 最近では、治療薬マニュアルや医学大辞典に追い掛け回されていて、そのマニュアル等に向かって「きみたちには載ってないんだよ!」と叫ぶ自分の姿を夢に見ています・・・。
 とはいえ、試行錯誤を繰り返してでも、根気強く調査して、その調査内容が紛争解決の一助となればと思います。

   弁護士 花田 弘美(本部オフィス)

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 弁護士法人奔流は本年1月から新たに花田弘美弁護士を迎え入れました。花田弁護士は、小学生のころから剣道に打ち込み高校在学中に剣道三段を取得、西南大学法学部、同法科大学院を卒業後、昨年12月に弁護士登録した新進気鋭の女性弁護士です。明るく実直な人柄の花田弁護士が加わり、皆様からの多様なニーズにより迅速かつ適切に対応できる体制となりました。
 どうぞ温かいご指導とご鞭撻をお願い申し上げます。

   弁護士法人奔流 代表社員弁護士 池 永  修





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3.14『福島は語る』かすや上映会に向けて①

すでに本ブログでもご案内差し上げておりますが、本年3/14(土)14時半より、サンレイクかすや(糟屋郡粕屋町)にて、映画『福島は語る』の上映会を予定しています。

「福島の声」をお伝えする映画です
上映内容は、福島県の住民14人の証言を通じて、東日本大震災後の復興状況や再生に向けた姿を描いたドキュメンタリー映画です(土井敏邦監督、2019年度文化庁・文化記録映画優秀賞受賞作品)。

実行委員会による取り組み
本上映会は糟屋郡内の各団体・個人が参加した実行委員会により開催準備が進められているもので、昨年3月にも同様の上映会『奪われた村-避難5年目の飯舘村民-』が開催されていますが、2011年の東日本大震災の事実を風化させない取り組みを継続していくことを活動趣旨として、本年も引き続き、取り組まれています。
昨年9月以降、これまでに5回の実行委員会を開催、ちらし作りから当日の設営等、検討が重ねられています。
昨年の上映会開催時には、当法人粕屋オフィスもまだ開設前でしたが、今回は粕屋オフィスを連絡先として、微力ながら作業に関わらせていただいております。

糟屋郡内の自治体・教育委員会からの後援
今回は昨年よりさらに広く地域の皆様にご案内できるよう糟屋郡内(新宮町を除く)の各町・教育委員会にも後援申請を行い、申請した全ての町と教育委員会から承認をいただきました。(なお、新宮町については、活動範囲を福岡東部エリア<古賀市、福津市、宗像市など>としているため、今回はご案内を見合わせています)

ちらし出来上がりました
ちらしも実行委員会の度に検討を重ね、このほど、第1版が完成しました。後援・協賛団体をはじめ、地域の皆様にもご案内差し上げるところですが、配布に御協力いただけます場合には、当事務局まで御連絡ください。

粕屋オフィス事務局


粕屋上映会ちらし(最新版)
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