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新年のご挨拶(代表社員弁護士 池永修)

新年あけましておめでとうございます。

弁護士法人奔流は本年3月をもちまして設立20周年を迎えます。

法科大学院制度の発足と同時に産声を上げた弁護士法人奔流は、地域社会に法の支配を行き渡らせるべく、あらゆる権力に与することなく、司法過疎地域における社会的弱者の最後の駆け込み寺としての役割を果たすとともに、そのような社会的使命を自覚した法曹を系統的に養成し司法過疎地域へと輩出することを事業目的として歩んで参りました。

2012年12月に創設者の池永満弁護士が他界して以降、弁護士としても経営者としても人間としても未熟であった私どもが上記の目的を掲げて法人を維持し続けることは必ずしも容易な道のりではありませんでしたが、それでもなお20名を超える法曹を輩出し、このような節目の年を迎えることができましたのは、ともに歩んでくれたスタッフたちと、私どもの歩みをあたたかく見守り、励まし、ご指導くださった皆様の支えあってのものであり、感謝の思いに堪えません。

この20年で社会は激変し、私ども法曹を取り巻く環境や求められる役割も大きく変化しています。時代の流れに即応しつつ、決して時代の奔流に飲み込まれることなく、すべての人々にとって公正で平和な世界を展望して、新たな海原へと漕ぎ出したいと思います。

本年が皆様にとって幸多き一年となりますよう祈念いたします。

2024年元旦

弁護士法人奔流 代表社員弁護士 池永修

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三菱大谷炭坑・中国人強制連行強制労働の史碑 「大谷炭坑日中平和友好不再戦誓約之碑」除幕

1942年の閣議決定により中国大陸から約4万人の中国人が強制連行され、第2次世界大戦中、炭鉱・港湾など日本企業が経営する全国135の事業所で奴隷労働を強いられました。

全国で提起された中国人強制連行・強制労働事件では、生存している被害者たちが日本国と加害企業に対し謝罪と損害賠償を請求し、福岡訴訟では、田川と三池で強制労働させられた15名が、2000年5月10日、国と三井鉱山を相手に福岡地方裁判所へ提訴し、2002年4月26日、被告企業の損害賠償責任を認める画期的な勝訴判決が言い渡されました(福岡高裁では逆転敗訴)。

日本における一連の訴訟は、日中共同声明を理由に原告らの請求を棄却する2007年4月27日の最高裁判決によって終止符が打たれましたが、最高裁は、強制連行の歴史を正面から認め、「本件被害者らが被った精神的・肉体的苦痛が極めて大きかった一方、上告人(西松建設)は前述したような勤務条件で中国人労働者らを強制労働に従事させて相応の利益を受け、更に前記の補償金を取得しているなどの諸般の事情にかんがみると、上告人を含む関係者において、本件被害者らの被害の救済に向けた努力をすることが期待されるところである」と付言しました。

この「付言」に基づく粘り強い交渉の結果、2016年6月、中国人被害者と三菱マテリアルの和解が成立、「歴史・人権•平和基金」が創設され、この基金の事業として、強制労働の現場にその事実を記す石碑の建立などが可能になりました。これを受けて、大谷炭坑の地元・宇美町町民や支援者は、2019年11月21日、「日中平和友好不再戦誓約の碑」建立委員会を結成し、このたび無事に大谷炭鉱跡地に史碑が建立されました。

2023年12月3日に開催された除幕式には、中華人民共和国駐福岡総領事や日本留学中に強制連行事件の調査に携わった経験もある「翻翻動漫集団」代表も現地に駆け付け、この取り組みが日中不再戦の礎となることをともに祈念しました。

【関連ニュース】

https://news.yahoo.co.jp/articles/c5d356e876d8b17fc9e297bee3da16c6210c3ac8

弁護士 池永 修(福岡市東区 本部オフィス)

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熊ヶ畑産廃場更新許可取消訴訟・勝訴判決

2023年12月22日、熊ヶ畑産廃場更新許可取消訴訟の控訴審の判決言渡期日があり、住民側敗訴を言い渡した一審福岡地裁判決を取り消して審理を一審に差し戻す判決が言い渡されました。

一審の福岡地裁は、熊ヶ畑産廃場における杜撰な展開検査や無許可業者への名義貸しなど住民が主張していた違法事由を「自己の法律上の利益に関係のない違法」(行政事件訴訟法10条1項)として門前払いし、これら争点に対する実質的な審理を行うことなく住民側を敗訴させていましたが、福岡高裁は、このような一審判決の判断が誤りであることを明確に指摘し、住民側の主張する違法事由について審理を尽くさせるため一審に差し戻す判断をしました。

本件のような行政を相手どった訴訟では、従来、原告適格(裁判を起こす資格)が非常に厳しく判断され、住民側の切実な要求が入り口で門前払いされてきましたが、この原告適格を拡大させる裁判例が積み重ねられ、平成16年に改正された現行の行政事件訴訟法でも当事者適格は拡大されていました。

にもかかわらず、一審の福岡地裁は、住民側の当事者適格を(しぶしぶ)認めつつも、今度は上記の行政事件訴訟法10条1項を用いて住民の「言い分」を門前払いしようとしたものであり、まさに時代に逆行する呆れた司法判断でした。

差戻し審では再び実質審理が行われることになりますので、最終決着はまだまだこれからですが、ひとまず今日のところは完全勝訴、住民の皆さんにとっても弁護団にとっても良いクリスマスプレゼントになりました。

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弁護士 池永 修(福岡市東区 本部オフィス)

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最新解決事例のご報告~不動産(共有物分割)

本件は、自宅裏の土地がもう何年も放置されているので、裏の土地を取得して自宅の敷地を広げたいというご相談から始まったものですが、登記簿上の土地の所有者は既に亡くなっていると思われ、その相続人の特定が必要となりました。

戸籍をたどり調べてみると、登記簿上の土地所有者は30年以上前に亡くなっており、配偶者もその数年後に亡くなっていることが判明しました。また、お子様達は相続放棄をされていました。そこで、配偶者の親兄弟も亡くなっていたためその甥姪と相続人を特定し、任意に持分の譲渡を受けることができましたので、土地の持分の大半を取得することが出来ました。

残りの土地の持分については、お子様達が相続放棄をされていたので、所有者の親兄弟について調査が必要でした。所有者が亡くなって30年以上が経っているため新たな相続が発生しており、これを戸籍でたどっていくと、その相続人は実に40数名に及ぶことが判明しました。

これらの相続人の特定作業に数カ月を要し、また司法書士の先生や法務局の事前確認などのチェックも受けながら作業することになりました。

そして、この40数名について、個別に交渉することは現実的に困難でしたので、こちらは一部所有者として、裁判所に対して、40数名を被告として、共有物分割請求訴訟を提起し、残りの部分について適切に代償金を支払って土地全体を取得することが出来ました。(2023年)

弁護士 池永真由美(本部オフィス)

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「国民の選択」ちらし完成しました~かすや上映会2024③

 

すでにご案内のとおり、かすや上映会については、来年(2024年)2/18を開催日として、実行委員会により準備を進めているところです。

この程、糟屋郡内の自治体・教育委員会の後援と各団体の協賛をいただきましたので、お名前を掲載させていただいた上でちらしが完成いたしました。

各後援・協賛団体をはじめ、地域の皆様にも順次ご案内しているところですが、下記からダウンロードまたは印刷してご活用いただけますと幸いです。

<上映会概要>

日  時  2024年2月18日(日)15:00~(14:30開場)

会  場  サンレイクかすや 多目的ホール

糟屋郡粕屋町駕与丁1-6-1

主  催  3・11かすや上映会実行委員会

後  援  粕屋町・粕屋町教育委員会、宇美町・宇美町教育委員会、篠栗町・篠栗町教育委員会、志免町・志免町教育委員会、須惠町・須惠町教育委員会、久山町・久山町教育委員会

協  賛  グリーンコープ生活協同組合ふくおか、エフコープ生活協同組合、高齢者福祉生活協同組合ぬくもり事業所(粕屋町)、エフコープ生協労働組合

参加費  500円(高校生以下は無料)

 

弁護士 松嶋健一(粕屋オフィス)

 

かすや上映会ちらし(両面)

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趣味の園芸~テーブルヤシ~

テーブルヤシは中南米原産の比較的小型なヤシのグループで、一般的にテーブルヤシとして流通しているのはエレガンス(Chamaedorea elegans)という種類だそうです。

テーブルヤシには雄株と雌株があり、2つを近くで育てないと花が咲くことはないそうです。朝倉オフィスのテーブルヤシは、毎年春に、非常に小さい黄色い実のような丸い花が咲きます。

花言葉は「あなたを見守る」、風水効果としては、上向きに成長していくため、「陽」の気を持ち、葉は下向きに垂れているので「陰」の気も持ち、健康運のパワーが高く(陽の気)、気持ちを落ち着かせ、リラックスさせてくれる効果(陰の気)があるそうです。

トイレや寝室に置くと邪気を払い、リビングに置くと家庭運UP、書斎に置くと仕事運に良い影響を与え、玄関に置くと活力が湧き、前向きな気持ちや、やる気が高まり、また帰宅した時にはついてしまった邪気を払ってくれるそうです。

手もかからず育てやすい上に、良い効果しかない観葉植物ですね!

【2024年1月の朝倉オフィスの出張相談のご案内】

朝倉オフィスでは、毎月筑前町コスモスプラザ(福岡県朝倉郡筑前町篠隈373番地)で無料法律相談会を実施しております。

【1月の相談会の日程】

2024年1月18日(木)13:00~16:30 (筑前町コスモスプラザ)

(定員)3名(1名1時間)

相談ご希望の方は、電話予約制(申込み順に受付)となっておりますので、朝倉オフィスまでお電話下さい。

朝倉オフィス ℡0946―23―9933(平日9:00~17:30)

朝倉オフィス事務局

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散策

季節にかかわらず、地元や隣町の通ったことのない道を歩くのが好きなのですが、今年の夏は暑さに負け、散策できていませんでした。

涼しくなったことで歩きたい欲が出てきたため、先日、気になっていた道を歩いてみました。

辺りに田んぼが広がっており、風景を楽しみながら道をまっすぐ歩いて1時間半、目的もなく歩いていましたが、宗像大社にたどり着きました。せっかくなのでお参りをして帰ろうと思いましたが、休日のせいか人が多く、久々に歩いて疲れていたこともあり、写真を撮るのが精いっぱいでそのまま帰りました。

往復3時間ほどしか歩けず、普段であればもっと歩けるので、まだまだ運動不足だと感じました。

夏歩けなかった分を冬で取り返し、宗像大社でお参りをして帰ることを年明けまでの目標に決めました。

本部オフィス(福岡市東区)事務局I

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次回上映は「国民の選択」~かすや上映会2024②

本ブログ9/27付けでもご案内のとおり、かすや上映会については、来年(2024年)2/18を開催日として、9/7以降、実行委員会により準備を進めているところですが、実行委員会で選考を進めた上で、上映作品は、「国民の選択」と決まりました。

同映画の詳細は、公式サイトをご覧ください。

https://www.kokumin-movie.com

 

現在、糟屋郡の各自治体・教育委員会をはじめ、各団体に後援等のお願いをしており、ちらし・ポスターが完成しましたら、正式にご案内差し上げますが、現時点での開催要項については、下記のとおりです。

今回も多くの方にご来場いただきたく、準備を進めておりますので、しばらくお待ちください。

<上映会概要>

日時:2024年2月18日(日)15:00~(14:30開場)

会場:サンレイクかすや 多目的ホール

糟屋郡粕屋町駕与丁1-6-1

上映映画:「国民の選択」(75分)

制作年:2021年

監督:宮本正樹

主催:3・11かすや上映会実行委員会

後援:糟屋郡内各町・教育委員会(現在、申請中)

参加費:500円(予定)*高校生以下無料

 

 弁護士 松嶋健一(粕屋オフィス)

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解決事例(遺産分割)のご紹介(2023年)

依頼者の祖父を被相続人とする相続人が合計数十人の遺産分割(不動産の単独取得)の解決事例をご紹介します。

依頼者以外の相続人全員を相手とする遺産分割調停を申し立て、同時に、調停外において相続人らに連絡をとりました。

その結果、相続人らの大半から相続分譲渡又は相続放棄をする旨の書面を取り付け、書面が取り付けられなかった相続人との間では調停が成立し、依頼者が、遺産である不動産を単独取得することができました。

粘り強く相続人の方々に連絡を取り、丁寧に説明をすることで無事早期解決につながりました。

 

【2023年12月の朝倉オフィスの出張相談のご案内】

朝倉オフィスでは、毎月筑前町コスモスプラザ(福岡県朝倉郡筑前町篠隈373番地)で無料法律相談会を実施しております。

【12月の相談会の日程】

2023年12月13日(水)13:00~16:30 (筑前町コスモスプラザ)

(定員)3名(1名1時間)

相談ご希望の方は、電話予約制(申込み順に受付)となっておりますので、朝倉オフィスまでお電話下さい。

朝倉オフィス ℡0946―23―9933(平日9:00~17:30)

 

弁護士 坂口裕亮

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釜山(プサン)地方弁護士会と福岡県弁護士会との交流会に参加して

本年10/27、福岡県弁護士会で行われた同交流会に参加してきました。今年のテーマは、「離婚時の共同親権」であり、両国の法制度や実情について充実した討論が行われました。

日本では、2021年3月より法制審議会家族法部会において、共同親権導入に向けた議論が開始されている状況ですが、実際には協議離婚が圧倒的に多い状況では父母間の力関係が強く影響するのでは等という懸念が強く指摘されている状況であるという報告がなされました。

他方、韓国では共同親権の制度があり、実際に共同親権が認められた例もあるものの、実情は極めてまれであり、(韓国の最高裁にあたる)大法院は親権者と養育者を一致するよう推奨している、など報告されました。

今回参加してみて、両会の交流は、1990年以降33年に渡って行われていることに大変驚きましたが、実際にお互いの司法の実情を垣間見ることが出来てとても有意義な交流会となりました。

弁護士 池永真由美(本部オフィス)

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